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LHH就活エージェント終了で見えた、紹介事業の見直し

LHH就活エージェント終了で見えた、紹介事業の見直し

ニュースの概要

人材サービス大手のLHHが、LHH就活エージェントのサービスを2026年12月31日で終了すると発表した。発表文では、終了の詳しい理由や、すでに登録している人への具体的な引き継ぎ方法についての説明は限られている。LHHは国内外で人材紹介やキャリア支援を手がけてきた。今回の終了は、若年層向けの就職支援ビジネスが見直しの時期に入っていることを示す動きと受け止められる。海外での就職やグローバル企業への転職を考える人にとっては、担当者との関係や応募中の案件がどうなるかが気になるところだ。年末まで約2か月という期間も、利用者にとっては短い。

引用元: LHH就活エージェント、12月31日でサービス終了へ(LHH)

分析・見解

閉じるのは「事業」であって、需要ではない

今回の発表で、若者の就職支援そのものが不要になったわけではない。むしろ新卒や第二新卒の売り手市場は続いている。それでも事業を閉じる判断が出た背景には、採算の取りにくさがある。

人材紹介の収益は、入社が決まったときに企業から受け取る成功報酬が中心だ。報酬は年収の3割前後が相場である。若年層は年収が低く、一人あたりの報酬が小さい。それなのに、面談や書類の添削、企業との調整にかかる手間は、年収の高い層とほとんど変わらない。つまり、手間のわりに儲けが薄いのである。

無料の求人サイトと自動マッチングが、入口を奪っている

若年層の入口は、いまや就職情報サイトやスカウト型サービス、SNS経由の募集に移っている。企業が直接スカウトを送る仕組みなら、紹介手数料を払うよりずっと安く済む。人が一人ずつ面談する方式は、費用の面で不利になった。

さらに、履歴書の添削や面接の練習は、生成AI(=文章を自動で作るソフト)でかなりの部分が代わりにできる。以前は担当者の価値だった作業が、無料で手に入る時代になっている。同じ構図は、新卒向けの小規模エージェントが相次いで撤退や統合を選んだ過去数年の流れとも重なる。

世界的な大手が、日本の若者向けから手を引く意味

LHHは世界各国で事業を展開する大手グループの一員だ。こうした企業は、国ごとに事業を点検し、伸ばす分野に人と資金を集める。若年層向けを縮め、管理職や専門職の紹介、あるいは企業の人事支援に力を移す可能性は高い。

ここで見落とされがちな視点がある。大手が撤退すると、現場の担当者が持っていた企業との信頼関係も一緒に消えることだ。求職者にとっての損失は、サービス名ではなく、特定の担当者の「この会社なら通る」という生の知見が失われる点にある。

小規模で専門性の高いエージェントに需要が戻る

総合型が引くと、行き場を失った求職者は、特定の地域や職種に絞った小さなエージェントへ流れやすい。たとえば東南アジアの現地採用に強い会社や、未経験者の受け入れに慣れた会社である。担当者が現地の事情を細かく知っているため、相性が合えば総合型より満足度が高くなることもある。ただし、規模が小さいぶん、運営の安定性は見極めが必要だ。

ビジネスへの影響

登録中の求職者が年内にやるべき三つの行動

まず、LHHの案内メールやマイページを確認し、応募中の案件がいつまで進むのかを担当者に文書で聞いておく。次に、書類や面談の記録を手元に保存する。職務経歴書や企業ごとの評価は、他社に乗り換える際の資産になる。最後に、他のエージェントへ二、三社は早めに登録することだ。年末は企業側の採用も落ち着くため、動き出しが遅れると年明けの求人に乗り遅れる。

採用企業と人事担当者が点検したい依存リスク

企業側も無関係ではない。特定のエージェントから若手の紹介を受けていたなら、その窓口が年内で消える。来春入社の採用計画に穴があくかもしれない。今のうちに、紹介元を二社以上に分散し、自社の採用サイトや直接スカウトの仕組みも整えておきたい。

紹介手数料の相場が変わる点にも目を配る。供給が減れば、残った会社が手数料を引き上げる可能性がある。契約の更新時期と条件を、いまのうちに洗い出しておくとよい。

事業を持つ側が学べる、撤退判断の物差し

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